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観葉植物のある暮らし、運営者の「ユウスケ」です。

せっかくのマイホーム、庭で子供やペットと遊びたいのに「庭にマダニがいるかも」と思うと、怖くて外に出られなくなっちゃいますよね。庭のマダニがどこにいるのか、その生息場所や活動時期を正しく知ることは、家族を守るための第一歩ですよ。春先にコンクリートで見かける赤い虫を見て、これってマダニの幼虫なのかなと不安になる方も多いはず。実はマダニが媒介するSFTSという病気は、人間だけでなく大切な犬や猫にも影響を与える恐ろしいもの。もし噛まれたら何科に行けばいいのか、木酢液などで対策できるのかといった疑問、私が造園士の視点から全部解決しますね。この記事を読めば、あなたの庭を安全な場所に戻す具体的な方法が見つかるはずです。私と一緒に、安心して過ごせるお庭を取り戻しましょう。

  • マダニが好む環境を特定し、庭から物理的に排除する方法がわかる
  • 本物のマダニと無害な虫を正しく見分け、過度な不安を解消できる
  • プロも推奨する効果的な薬剤と、天然成分を使った対策の真実がわかる
  • 感染症リスクを最小限に抑え、万が一の際の正しい医療機関の選び方がわかる

庭のマダニに潜むリスクと正体を見極める方法

庭というプライベートな空間を脅かすマダニ。彼らがどのような生態を持ち、どこに潜んでいるのかを正しく理解することは、恐怖を「冷静な対策」に変えるために不可欠です。まずは敵の正体を暴いていきましょう。

庭のどこにいるのか生息場所と活動時期を確認する

民家の庭の少し手入れが行き届いていない日陰の場所で、男性が湿った地面を指差して確認している様子。

「庭のマダニなんて、山に近い家だけの話でしょ?」と思っているなら、それは大きな間違いですよ。実は、住宅街にあるごく一般的な庭でも、条件さえ揃えばマダニは簡単に定着してしまいます。私たちが現場で目にするマダニの主な生息場所は、一言で言えば「湿り気があって、直接日光が当たらない場所」です。具体的には、手入れを怠ってボサボサに伸びた雑草の茂み、庭木の根元に溜まった落ち葉の下、あるいは石垣の隙間などが彼らの絶好の隠れ家になります。

マダニは、乾燥を極端に嫌う生き物です。そのため、地表が常に湿っているような環境を好みます。庭仕事をしていて「ここはいつもジメジメしているな」と感じる場所があれば、そこはマダニの「待機所」になっている可能性が高いですね。彼らは草の先端に登り、前脚を広げて動物や人間が通りかかるのをじっと待っています。これを「クエスト行動」と言いますが、草むらを歩く私たちの振動や、吐き出す二酸化炭素、体温を敏感に察知して、一瞬で衣服や皮膚に飛び移ってくるんです。ここ、本当に油断できないポイントなんですよ。

活動時期についても詳しく知っておきましょう。一般的にマダニは気温が13度から15度を超えると活動を活発化させます。つまり、春の訪れとともに彼らのシーズンが始まるわけです。特に活動がピークに達するのは、湿度が高くなる梅雨時期から、秋口にかけての期間。しかし、最近では温暖化の影響もあり、冬場でも活動する種類がいることが分かっています。庭仕事をする際は、たとえ冬であっても「マダニは一年中いるもの」と考えて対策をするのが、プロとしての正解かなと思います。

造園士の豆知識:マダニを運んでくる「運び屋」の正体

庭をどれだけ綺麗にしていても、マダニが侵入してくることがあります。その原因の多くは、野生動物や野良猫です。ネズミやハクビシン、タヌキ、そして自由に行き来する野良猫の体に付着したマダニが、あなたの庭でポロッと落ち、そこで繁殖を始めるわけです。マダニ対策は、実はこうした動物を寄せ付けない対策とも深く関わっているんですよ。

コンクリートにいる赤い虫やマダニ幼虫の見分け方

玄関先のコンクリートの地面にいる小さな赤い虫を、日本人が指で指し示して確認しているクローズアップ写真。

春先から初夏にかけて、「玄関先のコンクリートを赤い小さな虫が大量に走り回っている!」という相談をよく受けます。「これがマダニの幼虫ですか?」と顔を青くして聞かれることも多いのですが、結論から言うと、そのほとんどは「タカラダニ」という全く別の虫です。タカラダニは鮮やかな朱色をしていて、コンクリートの隙間にある苔や花粉を食べて生きています。人間や動物を刺して血を吸うことはないので、まずは安心してくださいね。

本物のマダニ、特にその幼虫や成虫を見分けるポイントは、その「姿」と「動き」にあります。吸血前のマダニは、体長が数ミリ程度で、形は平べったいスイカの種のような楕円形。色は茶褐色や黒っぽく、タカラダニのように鮮やかな赤色ではありません。そして決定的な違いは動きの速さです。タカラダニがコンクリートの上をせかせかと素早く走り回るのに対し、マダニはもっと慎重に、ゆっくりと移動します。マダニがコンクリートのど真ん中を平然と歩いていることは稀で、基本的には草陰や土の上に潜んでいるものなんですよ。

ただし、マダニの幼虫は非常に小さいため、肉眼ではただの小さな点にしか見えないこともあります。もし庭木の下や草むら付近で、不自然に肌に付着している小さな黒い点があれば注意が必要です。一度吸血を始めると、マダニの体は数倍から数十倍に膨れ上がり、色も灰色っぽく変化します。この状態になると「イボができた」と勘違いされることも多いのですが、よく見ると脚が生えているのが分かります。コンクリートの赤い虫を見てパニックになる前に、まずはその虫が「どこにいて」「どんな速さで動いているか」を観察してみてくださいね。ここを冷静に見極めるだけで、無駄な不安を大幅に減らせるはずです。

特徴 タカラダニ(無害) マダニ(吸血・危険)
鮮やかな朱色・赤色 茶褐色、黒、吸血後は灰色
生息場所 コンクリート、壁、屋上 草むら、茂み、地面、動物の体
動き 非常に素早く走り回る 比較的ゆっくり移動、草で待機
リスク 潰すと赤い汁がつく程度 吸血による深刻な感染症リスク

庭の芝生や雑草に潜むSFTSなど感染症の脅威

緑豊かな庭の茂みのそばを、長袖長ズボンを着用した日本人カップルが足元に注意しながら慎重に歩いている様子

マダニが「ただの不快な虫」で済まない最大の理由は、彼らが媒介する恐ろしい感染症にあります。中でも近年、特に警戒されているのがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)です。このSFTS、皆さんはどれくらい深刻かご存知でしょうか?実はこれ、ウイルスを保有したマダニに噛まれることで感染し、発熱や嘔吐、下血などの症状を引き起こすのですが、驚くべきはその致死率です。報告によれば、感染者の10%〜30%が亡くなるという、非常に危険な病気なんですよ。

「自分は健康だから大丈夫」なんて思わないでくださいね。SFTSには今のところ有効なワクチンも特効薬もありません。治療は対症療法がメインになるため、とにかく「噛まれないこと」が唯一にして最強の防御策になるわけです。特に西日本を中心に報告が多かったこの病気ですが、最近では東日本でも感染が確認されるなど、その範囲は全国に広がっています。芝生や雑草を放置している庭は、まさにこのウイルスの「培養地」を自宅に抱えているようなもの。造園士として、お客様に「草はこまめに刈ってくださいね」と口を酸っぱくして言うのは、単にお庭を綺麗に保つためだけではなく、こうした命に関わるリスクを減らしたいからなんです。

SFTS以外にも、マダニは日本紅斑熱やライム病、回帰熱といった様々な病原体を運んできます。これらの多くは細菌による感染症で、早期に適切な抗菌薬治療を行えば回復しますが、発見が遅れると重症化することもあります。「庭で草むしりをした後に、原因不明の熱が出た」「噛まれた覚えはないけれど、体に赤い発疹が出ている」という場合は、すぐに医療機関を受診してください。マダニは噛むときに麻酔のような物質を出すので、噛まれている最中は痛みも痒みもほとんどありません。気づかないうちに吸血されているのが一番怖いところなんです。お庭で過ごす時間は素晴らしいものですが、その裏にはこうした目に見えないリスクが潜んでいることを、私と一緒にしっかり認識しておきましょうね。

(参照:国立感染症研究所『マダニ媒介感染症』

犬や猫をマダニから守るための日頃のチェック法

芝生の庭で遊んだ後、飼い主の女性が愛犬のゴールデンレトリバーの耳の裏を優しくチェックしている様子。

私たちの家族である犬や猫。彼らにとって庭は最高の遊び場ですが、同時にマダニとの接触リスクが最も高い場所でもあります。特にワンちゃんは、散歩や庭遊び中に草むらに顔を突っ込んだり、地面に体を擦り付けたりしますよね。この行動がマダニを「お持ち帰り」する原因になります。怖いのは、ペットに付いたマダニが家の中で離れ、そのまま飼い主である私たちを噛んでしまう「二次的な被害」です。SFTSはペットから人間へ感染した事例も報告されているので、ペットの対策は自分自身の対策でもあるんですよ。

日頃のチェック法として、まず習慣にしてほしいのが「帰宅後・遊び後の触診」です。ブラッシングはもちろん大切ですが、マダニは毛の奥深く、皮膚にガッチリと食いつきます。そのため、手のひらや指先を使って、皮膚を優しく撫でるように確認してください。特に以下のポイントを重点的にチェックしましょう。

  • 顔周り(目や口の縁): 皮膚が薄く、血を吸いやすいため非常に多いです。
  • 耳の中や付け根: 暗くて湿り気があるため、マダニにとっての特等席です。
  • 脇の下や股の間: 体温が高く、被毛が少ない場所を好みます。
  • 指の間(肉球の隙間): 地面から最初に登ってくる場所なので、見落としがちです。

もしチェック中に「小さなイボ」のようなポコっとした感触があったら要注意。それを無理に引き抜こうとするのは絶対NGです!マダニの口先が皮膚の中に残ってしまい、化膿の原因になるだけでなく、ウイルスを無理やりペットの体内に注入してしまうことになりかねません。市販の薬もありますが、確実なのは動物病院で処方される「スポットタイプ」や「錠剤タイプ」の駆除薬です。これらを定期的に投与しておけば、もしマダニに噛まれてもすぐに死滅させることができます。庭で安心して遊ばせてあげるために、お医者さんと相談して、通年での予防を検討してみてくださいね。私のお客さんでも、予防をしっかりしているおうちは、トラブルが圧倒的に少ないですよ。

ペットオーナーへの緊急アドバイス

マダニは一度噛みつくと、数日間から長い場合は10日間以上も血を吸い続けます。その間、ずっと病原体を送り込んでいる可能性があるんです。もしマダニを発見したら、まずは動物病院へ。また、家の中でマダニを見つけた場合は、バルサンなどの燻煙剤を使用して、潜伏しているマダニを徹底的に駆除することも検討してくださいね。


マダニに噛まれたら何科を受診すべきか迷う方へ

明るい日本のクリニックで、男性が医師に腕の皮膚の状態を見せて相談し、医師が笑顔で対応している様子。

「あ、マダニに噛まれている!」と気づいた瞬間、血の気が引くような思いをされることでしょう。そんなとき、まず皆さんが迷うのが「病院は何科に行けばいいの?」ということです。内科?外科?それとも救急?私が現場やプライベートで相談されたときに必ずお伝えしているのは、「まずは皮膚科、または形成外科を受診してください」ということです。

なぜ皮膚科なのか。それは、マダニの除去が「単に虫を取り除くだけ」ではないからです。マダニの口器(顎)は逆トゲ状になっていて、一度皮膚に突き刺さると、セメントのような物質で固められてしまいます。これを無理にピンセットや指で引き抜こうとすると、胴体だけがちぎれて、口の部分が皮膚の中に残ってしまうんですね。これが異物として残り、激しい炎症や肉芽腫というしこりの原因になります。皮膚科の先生なら、専用のピンセットを使って慎重に除去してくれますし、食い込みが深い場合は局所麻酔をして、マダニの周囲をほんの数ミリだけ切り取る「切開除去」を行ってくれます。これが最も確実で、後のトラブルが少ない方法なんですよ。

受診した後は、それで終わりではありません。除去後2週間、長い場合は1ヶ月程度は自分の体調の変化に敏感になってください。38度以上の急な発熱、頭痛、筋肉痛、激しい倦怠感、あるいは下痢や嘔吐といった症状が出た場合は、迷わず大きな病院の感染症科や内科を受診し、「○月○日にマダニに噛まれて除去した」と必ず伝えてください。これがSFTSなどの早期発見に繋がります。「たかが虫刺され」と放置するのが一番の地雷です。私自身、庭仕事のプロとして、常にこのリスクと隣り合わせだという自覚を持っています。皆さんも、どうか自分一人で解決しようとせず、プロであるお医者さんの力を借りてくださいね。それがあなたの健康を守る最短ルートですから。

病院へ行く前の3つの心得

  • 自分で抜かない: 頭が残るリスクが非常に高いです。
  • 殺虫剤をかけない: 苦しんだマダニがウイルスを含む唾液を大量に吐き出す恐れがあります。
  • 噛まれた箇所を触らない: 傷口をいじると感染リスクを高めます。そのままの状態で病院へ急ぎましょう。

庭のマダニを寄せ付けない管理術とおすすめの対策

これから庭の手入れを始めようとする、作業着姿の日本人造園士の男性が道具を持って笑顔で立っている様子。

さて、ここからは「どうすればマダニを庭から追い出せるか」という、具体的で実践的なお話をしていきます。造園士として、多くの現場で培ってきたノウハウを凝縮しました。単に虫を殺すだけでなく、マダニが「この庭には住めないな」と諦めてしまうような環境作りを目指しましょう。

スプレーや粒剤の有効成分とおすすめのスミチオン

手袋とマスクを着用した日本人男性が、庭の低木の根元に慎重に噴霧器で薬剤を散布している作業風景。

マダニが発生してしまった庭には、やはり薬剤による直接的な防除が必要です。でも、ホームセンターの害虫駆除コーナーに行くと、あまりの種類の多さに何を選べばいいか分からなくなりますよね。マダニ対策で選ぶべきキーワードは「ピレスロイド系」です。成分表を見て、フェノトリンやペルメトリンといった記載があるものを選んでください。これらはマダニに対して非常に高い殺虫効果を発揮します。

手軽なのはスプレータイプですが、庭全体をカバーするのは難しいですよね。そこで私がおすすめするのが「粒剤」との併用です。地面にパラパラと撒くだけで、地表に潜んでいるマダニや、これから孵化しようとする幼虫を退治してくれます。特に茂みの根元や、ウッドデッキの下など、薬剤が届きにくい場所に撒いておくと効果が持続しますよ。そして、プロがよく使うのが「スミチオン乳剤」です。これは水で薄めて噴霧器で散布するタイプの薬剤で、広範囲を一度に除菌・殺虫できるのがメリットです。ただし、スミチオンは独特の強い匂いがあるため、近隣への配慮が必要ですし、使用後しばらくはペットや子供を庭に出さないといった管理が求められます。

薬剤を使う際の注意点として、必ず「マダニ用」と明記されているもの、あるいは適用害虫にマダニが含まれているものを選んでください。一般的なアリ用やクモ用では、マダニには効かないこともあるからです。また、散布するタイミングも重要。風が強い日を避け、翌日が晴れの予報の日に散布するのがベストです。雨が降ってしまうと、せっかくの成分が流れてしまいますからね。薬剤はあくまで「今いる虫を減らす」ための手段。これを入り口として、次に紹介する環境整備へと繋げていくのが、賢い庭の管理術だと私は思います。

代表的な庭用殺虫剤の成分比較表

成分名 特徴 主な使用形態 安全性
フェノトリン マダニへの即効性が非常に高い スプレー、シャンプー 哺乳類への毒性は比較的低い
ペルメトリン 残効性が高く、長く効く 粒剤、粉剤 水生生物には注意が必要
MEP(スミチオン) 広範囲の害虫に有効な万能農薬 乳剤(希釈して散布) 使用時は手袋・マスク必須

木酢液や重曹にハッカ油の効果と天然対策の限界

ガーデンテラスのテーブルに置かれた木酢液やハッカ油のボトルとハーブの前で、女性が香りを嗅いでいる様子。

「小さなお子さんがいるから、化学薬品は使いたくない」というお気持ち、本当によく分かります。実際、私の元にも「木酢液でマダニは消えますか?」という質問がよく寄せられます。ここで少し厳しいことを言わなければならないのですが、木酢液や重曹、ハッカ油といった天然由来の成分だけでマダニを完全に駆除するのは、現実的にはかなり厳しいのが実情です。

まず、混同されやすいのが「ハダニ」と「マダニ」の違いです。植物の汁を吸う園芸害虫のハダニには、木酢液や牛乳スプレー、重曹水が一定の効果を発揮します。でも、今回私たちが戦っているのは、動物の血を吸う寄生虫のマダニです。木酢液に含まれる酢酸などの成分は、マダニが嫌う「匂い」としての忌避効果は期待できますが、彼らを死滅させるほどの殺虫能力はありません。ハッカ油も同様で、一時的に寄せ付けない効果はあっても、時間が経って香りが消えれば、マダニは平気で戻ってきます。重曹に至っては、マダニに対して効果があるという科学的なエビデンスはほとんど見当たりません。

天然成分による対策を全否定するわけではありません。例えば、草むしりをした後に木酢液を撒いて「これ以上寄せ付けない」という補助的な使い方ならアリかなと思います。しかし、SFTSのような命に関わるリスクが潜んでいる場所で、天然成分だけに頼るのは「盾を持たずに戦場に行く」ようなもの。私のアドバイスとしては、「基本はしっかりとした薬剤で駆除し、その後の予防として天然成分や物理的な環境整備を取り入れる」というハイブリッドな考え方をおすすめします。安心と安全は、似ているようで少し違います。本当の「安心」は、確実な「安全」の上に成り立つものだと私は信じています。

除草剤や防草シートでマダニが住めない環境を作る

晴れた日の庭で、日本人夫婦が協力して地面に防草シートを広げて固定する作業を行っている様子

マダニ対策において、薬剤よりももっと強力で持続的な方法があります。それが「物理的な環境改善」です。マダニが最も好む環境を思い出してください。「湿気」と「草陰」でしたよね。なら、その逆の環境を作ってしまえばいいんです。具体的には、除草剤を使って雑草を根絶し、防草シートで地面を覆ってしまうこと。これが、私が考える最強のマダニ対策です。

雑草をこまめに刈るだけでも効果はありますが、根が残っているとすぐに再生しますし、刈り取った草をそのまま放置すれば、それがまた湿気を溜め込むマダニのシェルターになってしまいます。そこで、まず除草剤を散布して庭を一度クリアな状態にします。その後、高品質な「防草シート」を敷き詰めましょう。防草シートを敷くと、太陽の光が遮断され、土壌の温度が上がります。さらに風通しも良くなるため、地表面が乾燥し、マダニが生存できる湿度が保てなくなるんです。マダニにとっては、まさに地獄の砂漠のような環境が出来上がるわけです。

最近の防草シートは非常に優秀で、透水性がありながら雑草は一切通さないものがたくさんあります。庭全体に敷くのが大変なら、まずは「子供が遊ぶスペース」や「犬が通る動線」だけでも優先的に施工してみてください。シートを敷くだけで、毎週末の草むしりから解放されるだけでなく、マダニの脅威も劇的に減らせる。これ、本当にお得な投資だと思いませんか?私のお客さんでも、お庭の半分を防草シート施工にしたことで、「安心して子供を庭に出せるようになった」と喜んでくださる方が本当に多いんですよ。見た目が気になるなら、この上に人工芝や砂利を載せればOKです。ここ、ぜひ検討してほしいポイントですね。

(おススメ防草シート)

砂利を敷いて物理的にマダニの侵入をブロックする

白くてきれいな砂利がきれいに敷き詰められた日本庭園を、家族が飛び石を歩きながら満足そうに眺めている様子

防草シートを敷いた後の仕上げとして、私が最も推奨するのが「砂利敷き」です。砂利は単なるデコレーションではありません。マダニ対策において、これほど実用的でメンテナンス性の高い素材はないんですよ。なぜ砂利がいいのか。理由は2つあります。一つは「乾燥」です。砂利は土に比べて水はけが良く、表面がすぐに乾きます。乾燥を嫌うマダニは、砂利の上を好んで移動することはありません。もう一つは「熱」です。夏場の砂利は太陽の熱を吸収してかなりの高温になります。地表を移動するマダニにとって、熱い砂利の上を歩くのは命がけの作業なんです。

特におすすめしたいのが、お隣との境界線や、裏山に近い場所に幅1メートル程度の「砂利の帯」を作ること。これを私たちは「バッファーゾーン(緩衝地帯)」と呼びます。マダニは野生動物に運ばれてくるだけでなく、自ら地面を這って侵入してくることもあります。その侵入経路に砂利が敷いてあれば、マダニはそこを通るのを嫌がり、あなたの庭への侵入を諦める可能性が高まります。砂利の下に防草シートを敷いておけば、隙間から草が生えることも防げるので、完璧な防衛ラインになりますね。

砂利の種類は何でも構いませんが、角が尖った「砕石」の方が、隙間が少なくマダニが潜り込みにくいかなと思います。また、歩くと音が鳴る「防犯砂利」を使えば、セキュリティ対策も同時にできて一石二鳥ですよ。庭全体を砂利にする必要はありません。マダニが来そうな「入り口」を砂利で塞ぐ。これだけで、お庭の安全性は飛躍的に向上します。私と一緒に、そんな「守りの庭」を設計していきませんか?

造園士のアドバイス:砂利のメンテナンス

砂利を敷いた後も、隙間に落ち葉が溜まらないように注意してください。せっかく砂利を敷いても、その上に湿った落ち葉が層を作ってしまうと、そこがマダニの生息地になってしまいます。ブロワーやホウキで、表面を常にクリアにしておくのがコツですよ。

5年後も後悔しない管理可能な庭の設計と維持方法

手入れが行き届いたシンプルな庭のウッドデッキで、年配の日本人夫婦がお茶を飲みながらくつろいでいる穏やかな様子。

お庭を作るとき、多くの人は「今の完成予想図」しか見ていません。でも、私たちが本当に考えなければならないのは「5年後、10年後にその庭がどうなっているか」です。マダニが発生しやすい庭というのは、往々にして「管理が追いつかなくなった庭」です。最初は理想に燃えて植えた植物たちが巨大化し、茂みを作り、手入れができずに放置される。そこに湿気が溜まり、マダニが住み着く……。この負のループ、私はこれまで何度も見てきました。

後悔しない庭づくりの鉄則は、「今の自分の体力や時間で、無理なく管理できる範囲」だけを植栽スペースにすることです。広い芝生は美しいですが、毎週の芝刈りができますか?たくさんの庭木は癒やされますが、毎年の剪定費用を払えますか?もし不安なら、最初から「植える場所」と「固める場所(コンクリートやタイル、砂利)」を明確に分けておく設計がおすすめです。これをランドスケープ・マネジメントと言いますが、管理の行き届いた明るい庭には、マダニは居場所を見つけられません。管理の手を抜いても荒れない庭、それが実は一番安全な庭なんですよ。

もし、今のお庭がすでにジャングル化してしまっているなら、一度リセットすることを検討してみてください。茂りすぎた木を間引いて風通しを良くし、地面を砂利やタイルで整える。これだけで、マダニの心配だけでなく、蚊の発生も抑えられ、見た目も劇的にスッキリします。「映え」よりも「生き残り」。家族が安全に、そしてあなたが楽に維持できる庭を目指しましょう。私と一緒に、そんな未来の庭を想像してみてください。庭は暮らしを豊かにするものであって、あなたや家族を不安にさせる場所であってはならないんですから。

庭のマダニ対策で家族とペットの命を確実に守る

安全対策が施されたきれいに手入れされた芝生の庭で、日本人家族と愛犬が安心して笑顔で遊んでいる幸せな集合写真。

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。最後にお伝えしたいのは、庭のマダニ対策は、単なる「虫除け」の枠を超えた、大切な「家族の命を守る行動」だということです。SFTSをはじめとする感染症のリスクは、決して他人事ではありません。でも、正しく怖がり、正しく対策をすれば、そのリスクは限りなくゼロに近づけることができます。お庭のどこにマダニがいるかを知り、適切な薬剤で駆除し、そして砂利や防草シートで住めない環境を作る。このステップを一つずつ踏んでいきましょう。

私がお客さんに最後によくお伝えするのは、「お庭は家族の笑顔のためにある」ということです。マダニが怖いからとカーテンを閉め切って過ごすのではなく、胸を張ってお子さんやワンちゃんと外で遊べる環境を作ること。それが庭づくりに関わる私の使命だと思っています。この記事が、あなたの不安を解消し、次の一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。何か困ったことがあれば、いつでもプロに相談してくださいね。安全で、風通しの良い、光あふれるお庭。そんな場所を一緒に取り戻しましょう!

今日から始めるマダニ対策まとめ

  • 環境: 雑草を刈り、落ち葉を片付けて「乾燥」を保つ
  • 物理: 砂利や防草シートで「バリア」を張る
  • 予防: ペットには動物病院の駆除薬を定期投与する
  • 緊急: 噛まれたら自分で抜かず、すぐに「皮膚科・形成外科」へ

正確な情報は厚生労働省の公式サイトや、お住まいの地域の保健所が発信している情報を必ず確認してくださいね。また、大規模な駆除や庭のリフォームについては、信頼できる造園業者や専門の消毒業者にご相談ください。あなたの判断が、大切な家族の安全を守ることになります。

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